映画「七つの会議」を観ました

1ヶ月ほど遅くなってしまいましたが…。

公開日に映画「七つの会議」を観に行きました!

すごく観たかったから公開日に行ったわけではなく…

ちょうど2月1日で映画の日で安かったですし、

ちょうどいい時間の回もあるし、

大好きな及川光博さんが三番目にクレジットされているなら結構活躍するかも!

ということで観に行きました。

これ、同名のテレビドラマもあったんですね。

半沢直樹シリーズも観たことがなく、池井戸潤さんの作品を観るのは初めてだったので

どんな感じなのか期待と緊張。

以下ネタバレありなので、ご注意ください。

登場人物の各視点からの独白で紡がれる形式は、

原作そのものを読んでいるようで、登場人物の心情を理解しやすかったです。

ただ、野村萬斎さんの独白ももう少し欲しかったです。

娘と妻への贖罪なのか、自分が殺したと思っている人への贖罪なのか、両方なのか、

あまりにも主人公についてのエピソードが少なすぎてはっきりわからず、

掘り下げが浅いまま終わってしまいました。

確かに主人公は飄々としている印象なので、謎めいた印象が合っているのですが、

もう少し感情移入したかったな。

感情移入できたところといえば、映画の舞台となる中堅電機メーカー。

私が新卒で入った会社がまさにこんな感じでした。

上場していたけれど経営悪化で非上場になり、

外部の会社に買われて1グループの子会社におさまって、

何をするにもグループの一存が必要。

上場していた頃の栄光を忘れられず、時代の変化に対応できないまま死んでいく…。

業界は違えど、日本の企業の多くはこういう状態なんでしょうかね。

個人的に残念だったのは、

この映画で具体的な解決案や新しい価値観の提示がなかったこです。

現代日本のサラリーマンの不満を代弁する!みたいな煽りがとても多かったので、

不満を代弁したうえで、こういう方法で企業を変えていけないか、

フィクションだとしても、その方法を試した企業がどうなったかを描くんだろうな

と個人的に予想していました。

ですが、ちょっと違いましたね…。

現代日本の企業の課題や、企業に対するサラリーマンの不満について、

具体的な革新方法の提示や価値観の提示はありませんでした。

場当たり的に対処していくしかない、地道に主張し続けるしかない…など、

野村萬斎さんの迫力ある最後の主張シーンで「おお!」と聞き入ってしまうのですが、

目新しい内容ではなく、現状をもっともらしく謳いあげているという感じ。

原作はもっと内容が異なるのかもしれませんが、

セリフ回しはキャリアのある役者さん頼み、という印象が拭えませんでした。

プレッシャーのかかるシーンだけでなく日常シーンも同じくらい緊張感がありますし、

主人公の野村萬斎さんが何か言うたびに迫力があるし、

ベンチで寝転んでサボっているシーンなのにポージングがびしっと決まっているしで

野村萬斎さんがぐうたらサラリーマンには見えずw

大して中身のない台詞でも、野村萬斎さんが言うだけでいやに説得力があったので

キャスティングにお金をかけて成功させる作戦だったのでしょうか…?

鑑賞後の爽快感があったかと考えると、うーん、すみません、あまりないのですが…

物語としてはきちんと構成されていて、最後までうまくまとめられていましたし、

映画の根幹であるリコール問題も、

発端から結末まで、違和感なく観ることができました。

私自身は現代日本が舞台の映画をあまり鑑賞しないので、

今回鑑賞できてよかったです!

これからもっと観ていきたい!

余談ですが、鑑賞後に周りを見てみたら、

公開初日に見に来ているお客さんはスーツ姿のおじさまが多かったです。

その光景も私にはなんだか新鮮でした。

お隣のカップルは途中寝ていたようで、

物語が難しかったと話しているのが聞こえましたが…そんなことないかと!

さらに余談ですが、私期待の及川光博さん(以下、ミッチー)は

キレキレミッチーかと思いきや、まさかのへなちょこミッチー!

それもまた可愛らしくてよかったです!

公開から1ヶ月以上経ったので、そろそろ公開劇場も少ない頃でしょうが、

お時間のある方はぜひご覧ください。

nanakai-movie.jp

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